2020.12.13
海外の人気ウェディングドレスは、
それは、日本の各ドレスショップのバイヤーが、年2回ニューヨークとミラノで開催されるブライダルファッションウィークに参加して買付けを行っています。
買付けした約半年後にドレスショップの店頭に並びます。
最新コレクションの、2020年10月に行われた 2020NYBFW(ニューヨークブライダルファッションウィーク)は、
今回のコラムは、
原口さんは、ウェディングドレスバイヤー歴7年、
普段見られない買い付けの様子や、
まず、ブランド側からラインシート(コレクションの商品詳細が記載された資料)が事前に送られてきます。
ブランドとのWEBミーティング前にラインシートを見て、気になるドレスは事前にチェックしておきます。
アポイントでは、まずコレクション動画を見せてもらったり、モデルがドレスを着用して見せてくれたりといった方法で、ドレスを紹介されました。
その中で、気になるドレスについて質疑応答したり、より詳細にドレスを見せてもらったりしました。 やはり動画では限界があり、ディテールの美しさが分かり辛かったり、また実際に自分たちでサイズのチェックが出来ないので、仕様変更の指示が難しいという課題があります。
また、現地の昼間の時間に合わせると、日本時間は深夜となり、それが連日続くのは少し大変でした。
コロナ禍のニーズに合わせて、ボリュームを抑えたシンプルでスレンダー系のドレス、価格を抑えたドレスが多く見られました。
デザインのトレンドで気になったのは2つ。 1つ目は「シンメトリーボウ」(左右対称の大ぶりなリボン)
2つ目は「*Godet(ゴデェー)」です。 *Godet…スカートの裾や袖に広がり(fullness)を加えるために、その部分に付け足す三角形の布を Godet ゴデェーと呼ぶ。
Godet を付け加えることで、洋服に広がりを与え、着る人がより動き易く大きな動きができるようになる。
コロナの影響で新しい新鮮なデザインがある、というよりも、それぞれのブランドの特色を生かしたデザインを追求している印象が強いです。
例えば、MARCHESA(マルケーザ)は刺繍や3Dフラワーへのこだわりを感じられるデザインが多かったり、NAEEM KHAN(ナイームカーン)は芸術的なテキスタイルで、アイコン的なデザインのケープをこだわったファブリックで作成していたり。
それぞれのブランド「らしさ」がデザインに表れているドレスが多い印象でした。
テーマ:”Wrapped in Love” 愛に包まれたというテーマのコレクション。
コレクションをデザインするにあたり、イネスは彼女が生涯にわたって淘汰した大切な思い出を呼び起こしたそうです。
シリーズ全体で普遍的なことは、今は成長した彼女の娘(ヴェロニカ)の、子供時代のドレスを手描きした思い出です。
その思い出が、ロマンティックなシルクオーガンジーのアップリケなどのデザインで、コレクションに反映されているそうです。
その中でも印象に残ったドレスをご紹介します。
INES DI SANTOらしいアイコニックなデザイン。
肌が透ける繊細なエンブロイダリーレースに、3Dフラワーやビーディングが施されています。
トレンドのシンメトリーボウをバックスタイルにアレンジした1着。
クレープとオーガンジーの組み合わせが新鮮です。
Dresses掲載のINES DI SANTOのドレス一覧はこちら★
テーマ:様々なフラワーモチーフをデザインしたドレスが特徴
今シーズンの花の物語は、オーガンジーのレイヤーで作られたハンドクラフトの花、花柄のギュピールレース、まばゆい輝きを放つ小さなクリスタルの刺繍で飾られたマーガレットで構成されています。
贅沢なフラワージャガード、イタリアのファイユや環境に優しいタフタで作られた、普遍的でクラシックなAラインのドレスの厳選されたデザインは、たっぷりと折り重ねたフリル、ドレープやドラマティックなトレーンに注力したグラフィックとクリーンなボディを備えています。
大胆な宝石にインスパイアされた装飾は、豪華な美しさを際立たせ、コレクションにファッションの最先端を見せています。
(サイトより抜粋)http://www.viktor-rolf.com/viktorrolf-mariage/fallwinter-2021/
オーガンジーのレイヤーで作られたフラワーモチーフが、スカート全体をボリュームたっぷりに飾るドレス。
ドレスと合わせたフロア丈のベールのコーディネートが絶妙で、ぐっとおしゃれに、また全体をバランス良く整えていました。
VIKTOR&ROLFのブランドを象徴するリボンとベルスリーブがロマンティックで、スカートのドラマティックなシルエットが魅力的です。
今回、コロナ禍で低価格のドレスを探す花嫁が増えている為、その花嫁へ向けたコマーシャルラインとして、少し低価格のドレスが4型発表されました。
その中の1着がこちらでした♡
Dresses掲載のVIKTOR&ROLFのドレス一覧はこちら★
テーマ:17世紀のフランスのデザイン哲学の素晴らしさ。
構築的なデザインも特徴と言われていたとおり、手刺繍は画面越しでもそのボリューム感が伝わるほど立体的でゴージャスでした。
デザイン自体はMARCHESAらしく、刺繍のデザインにこだわったものが多く、デコラティブでボリュームたっぷりなドレスも見られました。
その他トレンドのシンメトリーボウを取り入れたドレスも。
今回は刺繍がゴージャスで、日本人向けではないデザインが多いと感じました。
セカンドラインのNotteが繊細で素敵でした。
Notteテーマ:「儚げな表情」を意識した、軽やかさを重視したコレクション。
ケープのコーディネートがゴージャス。 ここ1年ほどミニマルなドレスと平行してヨーロッパ的なゴージャスさを持つボールガウンも注目されています。
贅沢に生地をレイヤーで重ねたラッフル使いがトレンドを感じるデザインです。
Dressesに掲載されているMARCHESAのドレス一覧はこちら★
Alice in Wonderland(不思議の国のアリス)からインスピレーションを得たというコレクション。
ビジュアルが緑の中なのはアリスのイメージなのでしょう。
モダンなデザインが多く、多くのデザインがイブニングドレスとしても発表され、レッドカーペットでビヨンセ・ペネロペ・クルスに着用されています。
ビジュアルのシルバーのイヤリングのコーディネートがとても素敵でした!
本当に素敵なドレスが多く、感激したコレクションでした。
生地をハンドカットして、ラフィアなどで手縫いしているというケープ。
オートクチュールの芸術の領域のドレスでした。
まさにNAEEM KHANらしいデザインと素晴らしい技術が詰まった感動的な1着でした。
ひと目でかわいい!!!と心奪われたドレス。
シルクガザルの軽やかな生地が生きたシンプルなスカートは、実は巻きスカートになっています。
手結びのスリーブとウエストのリボンが何とも言葉にならないほど素敵で、モダンなドレスです。
シルクミカドのオフショルダーがクラシックな1着。
トレンドのGODETのデザインが取り入れられたスカートの広がりがアクセントになっています。
オールハンドペイントのチュールで作られた1着。
ここまで「1着」にこだわるドレスは他のブランドでは見ることができません。
ペイントチュールの下には、贅沢にもシャンテリーレースを重ねて、上品な奥行きと華やかさを持つドレス。
今回のコレクションで1着目に紹介したTallulah Capeのケープに続いて高額なドレスでした。
Dresses掲載のNAEEM KHANのドレス一覧はこちら★
コロナ禍で、どんなデザインが発表されるのかと不安と期待がありました。
ロックダウンで企業がストップしている状況で、もしかすると目新しいデザインは少ないのではないかな…という思いも。
しかし、どのブランドも自身が得意とするデザインや技術をより深く追求した、それぞれの個性が際立つコレクションだったと感じています。
以上、人気ブランドの最新コレクションレポートでした♡
バイヤーの原口さん、ありがとうございました!
インポートドレスを熟知した、プロのバイヤーにしか伝えることができない、ドレスのディテールや最新トレンド。
素敵なドレスを見ると胸が高鳴りますよね。
これからもDressesでしかお伝えできないようなトレンドをお伝えしてまいりますので、ぜひお楽しみに♡
Dressesでは掲載ドレスのご試着のご予約も承っております。 下のボタンからお気軽にお問い合わせくださいませ。
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