会場に合わせたドレス選び
ウェディングドレスの専門家であるドレスコーディネーターが、花嫁さまのイメージや会場に合わせたドレス選びのテクニックを伝授する企画『コーディネーターズ ヴォイス』
F.Nagata
Fiore Bianca / Fiore Bianca 大阪
今回は「Fiore Bianca(フィオーレビアンカ)大阪」の永田コーディネーターが「自分らしさを出せるカジュアルな結婚式」をコンセプトに、気取りすぎない自然なウェディングドレススタイルを、挙式用と披露宴用の2通りご提案します。
〈ドレスを探す花嫁様の想定イメージ〉
永田二紗子(ながた ふさこ)
Fiore Bianca大阪店所属
スペイン・バルセロナ発のドレスブランド。
個性あるデザインに定評があるだけでなくレースや刺繍のクオリティは高く、細部までこだわり尽くしたデザインが花嫁の魅力を一層引き立てる。
今回の会場「The33 Sense of Wedding」は名前に『33』とあるように、ビルの33階にあります。
チャペルもパーティー会場もガラス張りで、地上160mから大阪の街を一望できる圧巻の景色が魅力です。
今回の結婚式のコンセプトである「同窓会のようなカジュアル感」を想定して選んだのが、Aラインのドレスの中でも動きやすい細身のシルエット。
個性的なデザインが多いヨーラン・クリスのドレスの中でも、かなりシンプルなドレスです。
気心の知れたゲストの集まる結婚式となるでしょうから、自然光が注ぐ会場でたくさん一緒に写真を撮影されることでしょう。
ゲストとの距離感も近く引っ張りだこになって動くことも多くなりますが、このドレスなら動きやすく花嫁さまもゲストも一緒になって幸せな時間をお過ごしいただけると思います。
ここで言う「カッチリとした素材感」というのは、サテン地などの光沢があり高級感のある素材のこと。
サテン地のドレスはドラマチックな主役感があり、広々としたホテルでの披露宴やクラシックなチャペルなどにはピッタリなのですが、今回のような「気取らないカジュアルさ」を大切にした結婚式には少しミスマッチです。
自然体な新郎・新婦様をゲストに見てもらってリラックスした時間を過ごしていただくコツは、チュールやレースといった透け感のある素材を用いた軽やかなドレスが選ぶことが重要です。
宝石思わせるようなビジューがふんだんにドレスに使われていると、「ゴージャスな主役感」が増してしまいます。
グリーンやドライフラワーなどでの装飾が似合う会場では、豪華絢爛なビジューたっぷりのドレスは少し浮いた印象になるかもしれません。
カジュアルな雰囲気を活かしつつ華やかさをプラスするなら、フラワーモチーフをふんだんにあしらったドレスを2着目に選ぶのがオススメです。
「くすみんだような色味やカラーは写真映りが悪くなるのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、そんなことはありません。
自然光がたっぷりと差し込む会場であれば、心配はありません。
肌のトーンとも相性がよく、花嫁さまの柔らかな魅力を嫌味なく引き出してくれると思います。
ドレスのボリュームを抑えて動きやすいデザインを選ぶことも大事ですが、ゲストと近い距離感で接する分、素材の上質感も重要です。
たとえばドレスをシンプルなものにするのならば、小物に存在感のあるものを取り入れてバランスを取ることも大切。
引き算ばかりではなく、かけ算の視点も大切にしていただくと、理想の花嫁像に近づけるでしょう。
その他の記事