2021.05.05
結婚することになったけれど、どれくらい費用がかかるのか分からない人も多いはず。
挙式料に披露宴費用、衣装代、引き出物、会場装花……結婚式を行うにはさまざまなアイテムが必要になり、費用がかかります。見積もりを貰う前に、一体何にどれだけかかるのか、平均相場を参考にしながら予算立てしてみましょう。
平均の招待人数が70名ほどに対して、金額は約350万円ほどが一般的な金額になっています。もちろん人数や内容によって大きく異なりますので、あくまで参考程度に考えておきましょう。また「貯金がない!」というふたりもご安心を。ゲストからいただくご祝儀を結婚式の資金として考えるのが一般的で、親からの援助を受けているケースも多いです。
今回はこの350万円の内訳をご紹介していきます。
日本でよく行われる挙式のスタイルは、キリスト教式、神前式、人前式の3つとなります。ほとんどの結婚式会場では、キリスト教式と神前式はパッケージングされていて、挙式料は10万円~25万円程度。
一般的に、神前式よりもキリスト教式のほうがやや高い傾向にあるようです。神前式も披露宴会場以外の有名神社で挙げる場合は、金額が異なってきます。また、人前式は列席者に結婚の報告をする挙式で、挙式料を設定している会場としていない会場の2パターンがあります。披露宴会場を使用し、演出のひとつとして人前式を行う場合は、実費以外はとくに費用はかからない場合もあります。
衣裳は基本的には枚数が多くなればなるほど、費用もかさんでいきます。花嫁衣裳はドレスよりも和装の方が高い傾向にあります。
手配方法は大きくレンタルか購入かに分かれますが、両者の価格の開きは思ったほど大きくはありません。また、衣裳に関して、以下の費用も必要になってきます。
美しく装うためには、衣裳に合わせた小物やアクセサリー、ヘア小物なども必要になります。ドレスを着用するのに欠かせないのが、小物はベール、グローブ、靴、アクセサリーなどです。これらはドレスとセットになっているケースもありますが、付いていない場合はオプションとして必要なものをプラスしていくことになります。セットになっているものでも気に入らなければ別途用意することになり、費用の目安は2万円~3万円程です。
ヘアアクセサリーも同様で、最近人気の花冠などはお花屋さんに注文することになります。和装小物やかつらなどは衣裳代とは別途でかかってしまうケースが多いです。
ドレスを美しく着こなすためには、ドレス専用の下着が必要です。ブラジャーとガードル、ガーターがひとつになったスリーインワンが一般的で、料金は2万~3万円程。
和装の場合は、肌襦袢や足袋などがマストとなり、一式で約1万円。また、新郎は、洋装ならUネックシャツに黒靴下、和装ならUネックシャツ、ステテコ、足袋が必要となります。
衣裳を外部から持ち込む場合、持ち込み料(保管料)が必要になる場合があります。これは、衣裳を管理し、アイロンがけなどをするための費用です。
会場によって料金は異なりますが、1着につきドレスは約2万円、和装は約3万円、タキシードは約1万円が相場となっています。なお持ち込み料ですが、披露宴を催す会場が指定する引き出物、カメラマンなどがあり、指定以外をお願いする場合は発生するのが一般的となっています。
ドレスには欠かせない華やかなブーケ。ドレスごとに合わせてしつらえるとなると、それだけ費用もかさみます。さらに花嫁のお気に入りのお花屋さんで作ってもらうい持ち込む場合は、持ち込み料がかかります。また、ブーケを記念に残す際も、押し花やドライ加工にするための費用もかかります。1個あたり3万円程度が相場となっています。
会場の装花は各ゲスト卓・新郎新婦のメイン卓におくだけでも平均20万円程になってきます。ゲスト卓は1卓1万円~3万円・メイン卓は5万円~8万円ほどが目安です。
一見、「高い!」と思われがちですが、実は結婚式当日に合わせて一番綺麗に咲かせる技術と、その時期には出回らない種類の調達など、お花1つに大変な時間と労力がかかっているのが実情。金額を落としたいなら、造花ブーケや花のランクを落とすという手も。
ヘアメイクは1スタイルでいくらという形で費用が計上されていきます。最近は、新郎もヘアメイクをお願いするケースが増えているようです。また結婚式に向けて最高の自分を作り上げるためにブライダルエステに通う花嫁もいますが、コースにより金額が異なってきます。
ヘアメイクは、新婦で1スタイル2万円~5万円が相場となっています。また、披露宴終了後、パーティメイクから通常メイクにもどしてもらうお引上げ料と言われるものがありますが、そちらも料金が発生してくるケースが多く、料金の相場は1万円前後。
美容着付け代とされていても、その中に含まれていないものもありますので、何が含まれているのか詳細は事前に確認しておきましょう。
ヘアメイクのリハーサルは無理にはやらなくてもいいのですが、当日気に入らないメイクにされてしまうことも…。
大勢のゲストへ晴れ姿を見せる結婚式。気に入らないメイクにされて後悔するよりは事前にしっかりリハーサルをして、当日を迎えたほうがベター。その場合の料金は2万円前後が主流です。
慌ただしい結婚式当日に記念撮影をするのではなく、事前にゆったり記念写真を残す「前撮り」をするふたりも増えています。
その場合「前撮り」と兼ねるという方法もあります。また、イベントなどで、格安でヘアメイク体験をするのもおすすめです。
美しい花嫁に仕上げてくれるブライダルコースは全4回くらいで、相場は10万円前後が一般的なようです。
顔やデコルテのケアをしてくれるコースが多いようで、ネイルケアを付け加える人も多いようです。やるかやらないかは本人次第。予算と相談しながら取り入れましょう。
最近では脱毛をしている方も多いので、これも本人の希望次第といえますが、お化粧のノリをよくするために、和装はさることながら、洋装のみという人もやっておきたいのがこのうぶ毛剃りです。
これは、顔はもちろん、当日衣裳を着用するために露出は多くなる襟足、背中などを剃ってもらいます。かみそりを使用する場合は、理容師の資格がないとできないので、美容室ではなくブライダルエステなどで有資格者にやってもらうことになります。
その他に、街の理髪店でお願いするケースも。女性専用のスペースを設ける理髪店もあり、料金は5000円前後が相場です。
料理はフランス料理が人気があり、次いで折衷料理となっていて、この2つで8割近くを占めています。
コースに組まれている以外の料理をお願いしたり、品数を多くしたり、高級食材などを使用すると、費用はその分どんどん高くなります。最近ではゲストによって贈るものを変える人が多い傾向。総額の平均は約125万円程になっています。
ギフトは地方によってしきたりがあり、贈る品物が決められていたり、品数などが変わってきます。品数が増えれば、それだけ費用もアップ。
首都圏は引き出物と引き菓子で2~3品が一般的ですが、北陸では5品を用意することが多く、そのぶん引き出物の費用も高くなります。
招待状をはじめ、席次表や席札、メニュー表、プロフィールパンフレットなどは、結婚式には欠かせないアイテム。それぞれの価格はそれほど高額ではありませんが、人数分用意するものなので、ある程度の金額になってしまいます。
節約とふたりらしさを出すという両方の目的で、手作りする人も多いアイテムです。また、席次表・メニュー表・プロフィールパンフレットをひとつにまとめたブックにしてしまえば、節約になるほか、テーブル上がすっきりするというメリットもあります。
なお、初期見積もり表には招待状と席札はだいたい含まれていますが、席次表やメニュー表などは含まれていないことが多いので、何が含まれているのか細かな部分までの確認を忘れずにしましょう。
招待状や席札の宛名を会場側に書いてもらうと料金が発生します。招待状と席札で1部150円~200円くらいとなります。
もちろん、自分で書くのも良いです。また安くコストを抑えたいという方におすすめしたい裏技はシルバー人材センターです。会場に頼むのに比べると低価格でやってもらえますので、地元のセンターに問い合わせをしてみるのもおすすめです。
招待状を出すには当然ながら切手代が必要となります。送信封筒に82円切手(25g以内)、これにプラスして返信ハガキに62円切手が必要になりますので、1部につき144円かかるということになります。
また、凝ったおしゃれな招待状を作った場合、サイズが定形外となるとさらに金額がアップしますのでご注意を。
演出費用は人によってさまざま。演出内容によっても費用が異なってくるので一概にいくらとは言いにくいものです。
たとえば、中座のエスコートを誰かに頼んだり、花嫁が手紙を読むといった演出なら特に費用はかかりませんが、キャンドルサービスやプロによる生演奏などは費用が発生します。
最近人気があるのが映像による演出。オープニング映像、プロフィール映像、エンディング映像など種類があり、披露宴にすべてを取り入れる人もいます。
自分たちで作ればそれほど費用はかかりませんが、プロに依頼すると1本3万円~5万円かかってしまいます。さらに会場によっては、プロジェクター使用料として5万円~10万円程発生してしまう場合があります。
BGMに関しては、音響照明料や音響操作料などの名目で費用が計上されていますが、気をつけたいのはBGMを自分で用意する場合です。「自分で用意するのだから、音響操作料は必要ないでしょ」と思ったら大間違い。披露宴の流れに沿って、1枚のCDあるいはカセットテープにすべて録音したものを渡すのであれば、確かに必要ありませんが、バラバラにCDやカセットテープを渡す方法だと、会場が1つ1つをCDやテープにかけ替えなおして、頭出しをしなければなりません。
これはかなりの手間になるので当然のことながら音響操作料が発生します。また、自分で音楽を用意する場合、すべて手持ちのCDで補えれば良いですが、そうでない場合は購入しなければなりません。こうした費用も予算内に組み込んでおきましょう。また、場合によっては著作権料が発生することもありますので、事前に会場に確認してください。
結婚式の写真のメインはスナップ撮影となり費用は平均22万円。
挙式と披露宴の一部始終を撮影してもらうもので、新郎新婦のツーショット撮影や親族記念撮影などを含むこともあります。撮影枚数や納品方法、アルバムの有無などによって価格が大きく変わってきますので、依頼する際には内容をしっかりチェックしましょう。ホテルなど写真スタジオを持っている会場は、スタジオで撮影する写真については費用が別途発生します。
最近は、結婚式とは別の日に写真撮影をする人も増えています。ヘアメイクのリハーサルを兼ねたり、結婚式では着られない衣裳を着ることができるメリットや楽しみがあり、人気を集めているようです。撮影した写真はウェルカムボードなどに仕立てて、結婚式のときにゲストに見てもらうのもいいでしょう。なお、撮影代のほか、衣裳代やヘアメイク代も必要になってくるので要注意。スタジオ撮影か、ロケーション撮影かでも異なりますが、15万円~20万円が平均になっています。最近では「セルフ前撮り」をするカップルも増えているようです。
ビデオ撮影ですが6割はプロに依頼し、会場にお願いするケースが多いようです。一方で、友人に簡易撮影をお願いすることも増えており、会場の隅などに三脚を立ててビデオ撮影するシーンをよく目にします。
スナップ撮影同様、プロに頼む際は内容によって価格がかなり異なってきますので、内容をよく吟味しましょう。撮影した画像をすぐにエンドロールにしたい場合は、会場提携のカメラマンさんに依頼することになりますので、希望する場合は確認しましょう。
お車代や、遠方列席者がいる場合の交通費や宿泊費など、全額負担が難しければ半額程度を渡すなど、何かしらのかたちでお渡しする事がマナー。その他にもスピーチをお願いした人には1万円、受付の人へのお礼は5000円ほどのお礼なども必要になってきます。
結婚式の費用は会場に支払う金額が大半を占めますが、会場以外に支払わなくてはいけない細かなものもあり、それを考えると意外と大きな金額となります。
小さなところで発生する金額も見逃さずに、しっかりと予算立てすることが、結婚式の準備をスムーズに進めるコツといえます。費用の件でふたりが険悪なムードにならないようにしたいですね。
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