2021.06.14

正しいテーブルマナーを知ってる?結婚式でも役立つフランス料理のマナーをご紹介

現在、おもてなしとして結婚披露宴や食事会などで、最も出されることの多い料理がフランス料理でしょう。フレンチのフルコースは、お箸で食す和食と異なり、テーブルにさまざまなフォークやナイフが置かれるため、戸惑ってしまう方も多いと思います。
なんとなく難しいイメージのあるテーブルマナー。今回は、基本的な西洋料理のテーブルマナーをおさらいします。すでに身についている人も、復習のつもりでチェックしてみてくださいね。

オードブル<前菜>

オードブルとは前菜のことで、フルコースでは一番最初に出てくる料理です。

お腹を軽く動かすため、食欲を駆り立てるために出されるという役割があり、軽めながらも華やかに盛り付けられているのが魅力です。

 

美しさを楽しむのがフレンチの基本。一度に崩さないよう左側から少しずつ味わう

  1. まず左手にフォークを持って食材を押さえます。次に右手でナイフを持ち、食べやすいよう1口大にカットします。
  2. フォークで取った食材に、ナイフですくったソースを塗って楽しみます。

フランス料理では、シェフの腕のみせどころがソースといわれています。素材を堪能するにはをソースが要となり、素材とソースを一緒に味わうことを重視され作られます。

 

スープ

温かいものと冷たいものの2種類ありますが、飲み方やマナーは同じです

スープの皿に顔を近づける飲み方はNG。スプーンを口元に運ぶイメージで飲みましょう。

スプーンを口に運ぶまでにこぼしそうという方は、親指と人差し指でスプーンをしっかりと握ると安定します。

 

1回にスプーンの3分の2の量をすくうのを目安に。スプーンの角を口に入れる

  1. 片手でお皿を軽く押さえて、スプーンは手前から外側に向けてすくいます。
  2. すくう量としてはスプーンの3分の2を目安にし、口の中に流し込むようにしましょう。

スープで出されるスタイルとしてはお皿が主流で、持たないことが基本とされます。

取っ手付きのブイヨンカップが出されるケースもあります。その場合は持ち上げて直に口を付けて飲んでも大丈夫なのでご安心を。

温かいスープで気を付けたいのが、熱いからといって息を吹きかけて飲むこと。またすすったり、音を立てて飲むこともタブーとされています。飲むのではなく、食べるようにするといいでしょう。

またスープに具が入っている場合は、スプーンで一口大に切って味わいましょう。

 

バケット(パン)

結婚披露宴でサーブされるパン。フランスでは伝統のバケットや生地にバターを練り込んだ軽い食感のバターロールの2種類が主となっています。

 

パンの選び方・食し方・バターを塗る方法

  1. サービススタッフに食べる分のみお願いしてパン皿にのせてもらう
  2. パンは食べやすい大きさにちぎって片手で食べる
  3. 食べる分だけちぎったパンにバターを少しのせる

おすすめできませんが、パンにソースをつけて食べたい場合は、食べやすい大きさにパンをちぎり、お皿にのせてナイフですくったソースに絡めていただくようにしましょう。ソースとパンのマリアージュを楽しむなら、魚料理や肉料理がいいでしょう。

 

ポワソン(魚料理)

ポワソンとは魚料理のことです。

その種類もさまざまで、骨付きの魚料理や今回紹介する切り身を使ったスタイル、伊勢海老のような甲殻類など3タイプあります。

さらにムニエルをはじめ調理方法で使用するナイフも異なるので注意が必要。伊勢海老のように身が硬いものは刃のついたものを使うことになります。やわらかい切り身の魚料理はフィッシュスプーン(ソーススプーン)を使用することになります。

 

フィッシュスプーンを使った魚料理の食べ方

  1. 左手にフォーク、右手にフィッシュスプーンを持つ
  2. フィッシュスプーンを使いながら、フォークでひと口大にカット
  3. フォークの背に料理とソースをのせて食べる

スプーンなのに使ってはダメなの?と疑問に思う方もいるでしょう。フィッシュスプーンでソースをすくって味わうのもマナー違反ではないのですが、正しい作法としてはフォークを使うことになっています。

 

ソルベ(シャーベット)

ソルベとはシャーベットのことです。

メインディッシュに入る前に、一度口の中をすっきりとリセットさせるお口直しの役割となります。ソルベはシャンパンやワインをベースにしたシャーベットですが、グラニテという果汁をベースにシロップを凍らしたものが出てくる場合もあります。

 

金属音をあまり立てないように片手を器に添えて食べる

取っ手の付いた器は取っ手を手で押さえ、取っ手のない器は下の部分に手を添えて味わいます。

シルバー食器で出されるケースが多いソルベ。手前の上部分から一口分をすくって味わいましょう。またソルベを味わった後、スプーンは下の受け皿に置きましょう。

 

ヴィヤンド(肉料理)

肉の種類としては牛、豚、鶏がありますが、時には鴨やラムなどが出される場合もあります。またコースによって骨付き肉やバーベキュースタイルから選べることも。

今回は食べにくい骨付き肉の食し方をご紹介します。その際、お肉だけを食べることに夢中にならず、付け合わせの野菜とバランスよく味わうと美しいでしょう。

 

お肉、付け合わせの野菜を交互に楽しむのがコツ。同時に食べ終えるのがベスト。

  1. ナイフを手前から向こう側に切れ目を入れるようにカット
  2. 骨付き肉の場合は骨のふちに沿ってナイフを入れる

骨付き肉でもかぶりついて味わうのはタブー。

また一度にすべてをサイコロサイズに細かく切って食べるのもNG。食べる都度、切ることがマナーです。

さらにお肉はソースをつけて味わいましょう。

グリーンピースなどの食べにくい料理が付け合わせの野菜で出されたら、フォークの背で一度つぶしてから味わうとスムースに食べられます。まれですが串に刺さったブロシェットが出されたら、温かいうちに右手で串を持ちフォークで串から外すようにしましょう。

 

デセール(デザート)

一通りの食事は終わったら、これまでのシルバーは片づけられ、あらたにデザート用のシルバーが用意されます。
スプーンとフォークが出される場合もありますが、厳密なマナーはありません。食べやすいシルバーを選んで楽しみましょう。スプーンとフォークとでは、器をさわったときの音が異なり、実はフォークのほうが静かです。

洋菓子で食べにくいミルフィーユ系は最初から倒して食べてもOK。シュークリームもフォークとナイフの2つを使用しても大丈夫ですよ。

 

すくうデザートはスプーン、さすデザートはフォークで

スプーンをナイフ代わりに使ってひと口大に切ります。

 

コーヒーは人差し指をカップの柄に通して持つ

コースの締めくくりに出されるコーヒーや紅茶。

左手にソーサーを持ち、右手でカップを持ち飲むようにしましょう。ソーサーを持たずに飲むのもOKです。カップの柄に人差し指を通すといいでしょう。

プチフールという小さなお菓子が出る場合もあります。その際は飲み物と一緒に楽しみましょう。

 

まとめ

フランス料理は食べるにあたっていろいろなマナーがありますが、それも食事を楽しくおいしく味わうためにあるもの。ためらわずに実践してみてください。

「フランス料理はソースで食べる」という言葉があるほど、素材とソースを一緒に味わうことを大切にされています。それを知っているだけでも美味しく楽しめるはずです。

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