2019.12.10
海外ブランドのウェディングドレスを取り扱うショップのバイヤーには、海外へ出張して、お店に新入荷するドレスを、“直接自分の目で見て選ぶ”機会が多くあります。
今回は、Dresses(ドレッシーズ)が同行した2019年秋のニューヨークでのバイイングの模様を、特別に公開いたします!
※INES DI SANTO(イネスディサント)のショー
今回Dressesが同行しているのは、『JUNO』『JUNO by Sweet collection』『FioreBianca』『Authentique』の4ブランドのバイイングです。
各ブランドのバイヤーたちと共に、まずはニューヨーク各地で行われる人気ブランドのショーを観覧。
今回の日程では、下記4ブランドのウェディングドレスのショーを見ることが叶いました。
バイヤーにとってショーとは、日本に仕入れるウェディングドレスに目星をつける目的のほか、ウェディングドレスの世界のトレンドを把握する目的もあるので、自然と気合が入るようです。
※MARCHESAのショー
今回のファッションショーでは、“人種を問わないモデルの起用”が印象的でした。
一時期のファッション業界は、ランウェイを歩くモデルの人種差別が問題視されていましたが、本来女性の美しさは多様化しているもの。
「○○だから美しい」「△△だから美しくない」なんて、まったくナンセンスなのです。
※AMSALEのショー
人気ブランドの上質なウェディングドレスを身にまとう女性は皆、神秘的な美しさをたたえ、その美しさには人種も生まれた国も関係ありませんでした。
※Anne Bargeのショー
ニューヨークで行われた、各ブランドのショーの光景をひと言であらわすなら「歩く別世界」。
日本でもブライダルファッションショーは数多く開催されていますが、さすがはトレンドを生み出す力を持つニューヨークブランド。ショーの迫力がまったく違います。
ランウェイを歩くモデル1人1人に“オーラ”が満ち溢れ、ゲストはただただ圧倒されるばかりでした。
360度どこから見ても美しい3Dテキスタイルのウェディングドレスや、神秘的かつ個性的なケープスタイルのウェディングドレスが、業界全体のトレンドとして見られました。
また、パンツドレス・ジャンプスーツも数点ショーに登場していて、ファッション業界全体で意識されだしているダイバーシティ性も感じ取れます。
そのうえで、“このブランドだからこそ、どんなウェディングドレスが提供できるのか”を、各ブランドが強く意識している印象でした。
ここまでは、ニューヨーク滞在中に見た、すべてのショーから共通して感じた雰囲気・トレンドを紹介しました。
以下では各ブランドごとの、ウェディングドレスの新作の所感をご紹介します。
MARCHESA(マルケーザ)のプレゼンテーションは、ニューヨークの人気ショッピングエリアSOHOのLADUREEというパティスリーで行われました。
この日のウェディングドレスは、立体的で華やかな刺繍が目立つものが印象的。
フラワーモチーフのヘッドドレスと、中庭にあふれる生花たちが、ウェディングドレスの魅力にまさに“華”を添えているようです。
※MARCHESAは、『JUNO』・『JUNO by Sweet collection』が取り扱っているブランドです。
その他MARCHESAのドレスはこちら★
ランウェイを歩くモデルと観客の距離が近く、まさに圧倒されるばかりのINES DI SANTO(イネスディサント)のショー。フェザーやレースの素材の上質さがひと目で分かり、とても優雅。
ゴージャスなデザインのドレスと合わせるアクセサリーは小ぶりで、一流ブランドならではのバランスよい魅せ方が感じられます。
※INES DI SANTOは『JUNO』・『JUNO by Sweet collection』が取り扱っているブランドです。
その他のINES DI SANTOのドレスはこちら★
Anne Barge(アンバルジ)のショーは、“華やかで個性的なヘッドドレスの数々”と、“まさに王道クラシックデザインのウェディングドレスから、モダンなジャンプスーツまで至るバラエティの豊かさ”が、観客の目を飽きさせません。
※Anne Bargeは『FioreBianca』に入荷予定です。
最後にご紹介するのは、AMSALE(アムサーラ)の最新コレクション。
ダイバーシティ(多様性)を感じるモデルの起用が印象的で、それぞれの美しさを持つモデルが一堂に会する場は、圧巻のひと言でした。
独特のシワ感を持つタフタ素材のウェディングドレスは、ブライダル全体のトレンドでもあり、今回のAMSALEコレクションでも大人気でした。
※AMSALEが展開する『KENNETH POOL(ケネスプール)』を『JUNO』が取り扱っています。
その他、KENNTH POOLのドレスはこちら★
バイヤーのニューヨークでの仕事は、ショーの観覧だけではありません。
むしろ本番はここからで、バイヤーが各ブランドとのアポイントのために、ニューヨーク各地を飛び回ります。
このアポイントで、デザイナーと直接お話できる場合もあるので、バイヤーにとってはかなり貴重な機会。
日本に仕入れるウェディングドレスをセレクトする、バイヤーたち。
モデルの間近に寄り、ドレスのデザインを細部まで真剣にチェックしているようです。
MariaElena(マリアエレナ)のアクセサリーも見せていただきました。
フラワーモチーフのヘアアクセサリーは細い枝や葉の葉脈、本当に細かい部分まで作りこまれていて、うっとりした気持ちにさせられます。
イヤーアクセサリーの作りこみも、本当に美しかったです!
MariaElenaを含むアクセサリーについての記事はこちら★
ブランドのデザイナーとのコミュニケーションも、アポイントメントの醍醐味。
ウェディングドレスをただ見るだけでは分からない、ドレス1着1着に込められた想いやこだわりが、著名デザイナーから語られます。
「今回のコレクションには、どんなテーマがあるのか?」
「ウェディングドレスをデザインする時のインスピレーションは、どこから湧いてくるのか?」
他のドレスと比較して高価なドレスを見つけて、その理由を尋ねてみると、「1つ1つ飾りを手縫いで付けているの」などと、並々ならぬこだわりを教えてくれました。
その中でも印象的だったのはPeter Langner(ピーターラングナー)に伺ったお話です。
ドレスをデザインするときのインスピレーションは何か質問すると、1着ずつドレスにはモデルになっている女性がいるという回答が。
性格やファッションなど、架空の女性を想像して、デザインを考えているそうなのです。
ドレスによって印象が異なるのにはそんな秘密があったのか、と驚くと同時にドレスへの強い思いを感じます。
Peter Langner(ピーターラングナー)のコーディネートはこちら★
さらに、ウェディングドレスのバイヤーの仕事は続きます。
セレクトしたウェディングドレスを、日本人の体格にフィットさせるためのサイズ調整案を、細かく記録していきます。
日本製のウェディングドレスは、スピンドルなどのアジャスターで、着用してから花嫁さまのボディラインにフィットさせることが多いです。
しかし、海外のウェディングドレスでは、そうしたアジャスターが一般的ではありません。
アジャスターがないウェディングドレスを日本の女性が美しく着られるように「袖を0.5cmアップしよう」などと、ミリ単位の細かい工夫が、プロの目で行われているのです。
今回のニューヨークへのバイイングメンバーの中には、「ニューヨークへの訪問が初めて!」という人もいました。
コーヒー片手に街を闊歩するニューヨーカーのカッコいい雰囲気……など、想像と違わないニューヨークの雰囲気に、気分が上がったそうです。
以上、Dressesがバイヤーに同行してお届けした、ニューヨークの最新ウェディングドレス事情と、実際のバイイングの様子でした。
今回、バイヤーがこだわり抜いて選んだウェディングドレスは、順次各ショップへと入荷予定だそう。
ウェディングドレスに限らず、バイヤーを介して、海外から日本へ渡ってくるインポート品には、たくさんの人々のこだわりと手間がかかっていること、だからこそ末永く愛されることが、実感できました!
ぜひみなさまにも思いが詰まったドレスを店頭でご覧頂きたいです。
Dressesでは掲載ドレスのご試着のご予約も承っております。
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